「地域教育を考えるプラットフォーム作り」
<はじめに>

 平成26年4月に設立した南相馬サイエンスラボは現在まで親子科学実験教室、親子農業食育教室や各種出前講座などを通して科学や農業の大切さをこどもたちとその保護者の方に伝えてきました。

 そうした活動を通して感じることはやはり南相馬市は全国の地方都市が抱える様々な共通問題(少子高齢化、核家族化、農業後継者の減少、経済の低迷、地域コミュニティーの崩壊、食の安全の問題、いじめなどの教育問題など)を有しているということです。

 さらに南相馬市は4年半前に発生した東日本大震災とそれに伴って発生した原発事故の影響によってそうした問題が一層深刻になっていると感じています。

 幸いなことに南相馬サイエンスラボがある南相馬市原町区は放射能汚染の程度が低く、その殆どが居住に関する制限がありません。

 もちろんそれも行政を中心とした必死の除染活動によるものなのだと云えるでしょう。

<問題解決の方法>

 放射能災害を受け、その不安からこどもの数が減っていると言われている南相馬市では日本全国から被災地のためにという思いを持った方がいらっしゃっています。私も様々な理由から自分がこれまで学んできたことを活かしたいと考えて移住してきた1人でもあります。

 おかげさまで親子科学実験教室や親子農業食育教室は毎回多くのこどもたちが参加してくださり、南相馬サイエンスラボが目指している将来というものが少しづつ現実になりつつあると感じています。

 私はこの南相馬市は先に挙げた共通の問題を抱える全国の地方都市の中で、いわゆる復興モデルになるのではないかと考えています。震災と放射能災害という困難な災害を受けたことで、もう一度地元の魅力を理解し、将来この町を担っていくこどもたちに感動やワクワク体験をさせてやることが大事だと気がついた人々や様々な団体が頑張っています。

 南相馬サイエンスラボもそうした団体と同様に地域の専門家(牛乳屋さん、豆腐屋さん、味噌屋さん、農協、農家など)と協力しながら活動を進めています。

 最近になって小学校の先生方とのつながりも出来つつつあり、今年8月には南相馬市の小中学校の理科の先生方の研修会で講師を依頼されるまでになってきました。

 学校教育の現場の先生は本当にお忙しく、特に理科の先生の場合は授業の準備に追われてしまいがちです。

 そこで南相馬サイエンスラボは将来の目標として地域教育を考えるプラットフォーム作りを考えています。

 市民、行政、企業、NPO法人、各種団体、学習塾や大学などがそれぞれの専門分野を活かした教育プログラムを持ち寄って、地域教育と学校教育をつなげる仕組み作りを行うのです。

 確かにこの町の少子化や高齢化のスピードは他の地方都市に比べてずっと速いと言われています。しかし、だからこそそうした困難をバネにして頑張っていくべきなのだと思うのです。

 まだそうした考えを少しづつ共有しようとし始めた段階ですが、是非みなさんと協力しながら進めて行きたいと考えておりますので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。


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